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Windows / Mac両対応のリアルタイム・ボイスチェンジャーソフト『MagicMic』のレビュー記事です。
本ソフトの用途は自分の音声を変幻自在に変えることであり、例えば
- Discordで声を変えて遊ぶ
- ゲーム実況で別人になり切る
- 200種類以上のエフェクトで動画を盛り上げる
といったことも可能になります。
最近はVtuber「兎鞠まり」のように、おじさんでありながら美少女を演じているというストリーマーも増えてきました。
そんな感じでガジェット系YouTuberをやりたいとか、動画のナレーションを自分以外のキャラで吹き込みたいとか、とにかく声に関する悩みがあるならば本ソフトの使用を検討してみてください。
今回はiMyFone様よりライセンスをご提供いただきました。
まず「ソフトの使いやすさはどうなの?また、声は違和感なく変えられるの?」それらの観点から記事を作成しています。
※ 今回、レビューに使用したソフトウェアのバージョンは6.1.0です。
- Index -
使い方が分かりやすく、様々な声が用意されたボイスチェンジャーだという印象
「MagicMic」はボイスチェンジ機能をメインに、iMyFone(アイマイフォン)社から売り出されているソフトウェアです。
取り敢えずこのソフトを使用した第一印象ですが、UIが整理されており、非常にわかりやすいとの感想を持ちました。
MagicMicを立ち上げて声の種類を選ぶだけ
まずは本ソフトをインストールしてから、PCにマイクを接続。
(無料版はこちら)
次に自分の声をどのように変えたいのか、対応するアイコンをクリックするだけで出力される音声が変化します。
あとは動画内でSEが欲しい場合は、画面左側の「効果音」を選択してください。
例えばゲームのストーリーに突っ込みを入れてるときに(殴る音)を入れてみても良いですね。
そして自分の声に違和感がある場合、画面左側の「ボイススタジオ」を使ってピッチの微調整をしましょう。
それでもソフトの使い方が分からなかったら、ガイドを見ながらゆっくり学んでいってください。
とにかく「分からないことがあったらどんどん聞いてね」レベルでヘルプが充実してますね。
これはボイスチェンジャーソフトにありがちな複雑さを一切排除したツールと言えるでしょう。
多くのプラットフォームで使用することができる
- DISCORD
- フォートナイト
- STEAM
- OBS
- PUBG
- エイペックスレジェンズ
- YouTube
- LINE
- 他多数
公式サイトにはリアルタイム・ボイスチェンジ機能に対応しているプラットフォームが分かりやすく掲載されています。
ちょっとヘルプの文章量が圧巻なので、どのゲームでどういう風に使ったらいいかは事前にチェックするようにしてください。
リアルタイムではなく、あとから録音した音声を加工することもできる
画面左側のツールボックスアイコンをクリックして、それから画面右の「ファイルの声を変える」を選択。
あとは手元にある音声ファイルをインポートするだけでボイスの加工がはじまります。
これでリアルタイムで変換しなくても、あとからじっくり声を変えられるわけですね。
アニメキャラ・著名人風のボイスフィルターも用意されている
面白いところでは著名人風のボイスフィルターも用意されており、例えば『原〇』からパ〇モン、そして『エー〇ックスレジェンズ』からパ〇ファインダーといったキャラまで配備されていました。
ただし、日本版の声優ではなくて本家(北米版・中国版)に寄せて加工されるため注意してください。
あとはド〇ルド・ト〇ンプなんて変わり種もありますし、とりあえず「メイク・アメリカ・グレート・アゲイン!」とか言って遊ぶのもいいんじゃないでしょうか。
まずは無料版で声の加工を試してみよう
素朴な疑問として「自分の声がどのくらい変わるか」気になると思いますし、興味を持ったら無料版を試してみることにしましょう。
MagicMic公式サイトの画面上部から「無料ダウンロード」を選んでPCにインストールするだけです。
販売サイトには無料版と有料版の違いが記載されており、とりあえず日替わりで5種類の音声エフェクトを試用できると説明されてます。
なんとなくゲーム実況したいと考えているなら、まずこういったツールを導入することから始めてはいかがでしょうか。
Windows専用?Mac版はある?
- Windows 11 / 10 / 8.1 / 8 / 7 対応
- Mac OS X 10.10 – 12.1 対応
しっかりWindowsとMac OSの両対応となっています。
音楽編集に特化したソフトは通常Macに集中しがちなんですが、どっちでも使えるというのはありがたい限りですね。
音声変換ソフト『iMyFone MagicMic』を使用するメリット
音声変換に関する機能が山盛りである
本製品は「プリセットされたAIボイス」と「ボイススタジオによる細かい調整」の2パターンが使える音声変換ソフトになります。
つまり用意されたボイスフィルターが気に入らなければ、自分で調整してしまうのも手ということですね。
ちなみに音声ファイルをソフトに読ませてAIフィルター化する機能も備わってますが…こちらは今後の再現精度向上に期待したいところ。
公式のサポート項目が非常に充実している
本ソフトを立ち上げればメッセージセンターで使い方を確認できますし、公式サイトの充実したヘルプを参照することもできます。
それでも分からないことがあれば、気軽にサポート(有料版のみ)へ連絡すればいいでしょう。
画面上部の三アイコンをクリックすれば、即座にスクリーンショットを貼り付けてメッセージを送ることができます。
業界トップに食らいつくほどのアプデ頻度
本ソフトウェアは常に機能の改善が行われており、永久ライセンス版を購入すれば企業が存続する限りアップデートを続けてくれるわけです。
いわゆる「ゲームで使うと落ちる」「Windows / Macの新しいバージョンがきた」という不測の事態にも対応してくれるということ。
数年おきに買い替える必要があるソフトは多いですが、MagicMicは追加料金を払わずに機能改善の恩恵を受けることができます。
ソフトの作りから察するに、おそらくライバルはVoicemod社を想定してると思うので、常にそちらを上回るアプデを提供してくれるのではないでしょうか。
サポートが充実している
土日祝日以外、営業日を含めて48時間以内に返信をくれるそうです。
製品版が自分に合わないと感じたら購入30日以内に返金も可能。
思ってた商品と違った…など、購入後の不安はあまり考えなくてもいいのではないでしょうか。
無料版があるから、事前にソフトの動作を確認することができる
- AIボイスフィルターは5パターンまで
- 効果音は一部のみ使用可能
- 音声を細かく調整できるボイススタジオは使えない
使えるボイスフィルターが少ない以外は製品版と同じように動作するクライアントです。
「本当に使いやすい?」「声はどのくらい変わる?」と疑問がある人はとりあえず試用してみてはいかがでしょうか。
音声変換ソフト『MagicMic』の要点まとめ
- ◎ 日本語完全対応、操作画面が分かりやすい
- ◎ 用意された音声フィルターのパターンが多い
- ◎ 既存のボイスチェンジャーソフトを研究して作られている
- ◎ mp3 / wavファイルをAIボイスに変換することもできる
- ◎ 今後のバージョンアップで機能の向上に期待が持てる
- ◎ WindowsとMacに対応
- △ 突出した機能がない
UIも分かりやすくて使いやすい、そして料金は非常に安価。
永久版を買えば延々とアップデートが見込めるという点は素晴らしいです。
例えばソフト改良の一環として、一部音声フィルターは日本語で使えなかったのに、アプデ後は全て使用可能となりました。
今後も精度向上に期待がもてる発展型のソフトともいえます。
反面、本製品は安価で「恋声、バ美声、CeVIO AIを全部混ぜた」みたいなツールになってますね。
どちらかというと「これ1本で全て賄えるソフト」と考えたほうがいいかもしれません。
有料ライセンスの価格は?
- 月間ライセンス:
3,2001,780 円 - 年間ライセンス:
6.9804,980 円 - 永久ライセンス:
9,9807,980 円
特筆すべき箇所として「買ったら永久に使える」というのが大変な美点ですね。
普通はPCを買い替えるとライセンスが失効するものなんですが、会員登録しておけば会社が存続する限り使えるとのこと。
これは永久ライセンス一択でしょう。
Windowもバージョンが上がれば対応が必要になりますし、AIボイスチェンジ機能も将来は精度がガンガン上がっていくはずです。
声の変換ソフトは日々技術を競っていますし、他社のAIボイスが抜きんでればこちらも負けじとアップデートしてくれることでしょう。
あとがき
本来、声を変えるためには数万円もするオーディオインターフェースを購入する必要があり、その図式は今も変わってはいません。
違和感なく別人を演じるには相応の出費が必要ですし、まずはMagicMicのようなオールマイティなソフトを使って技術と知見を向上させると良いのではないでしょうか。